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瓢箪

くんち花お礼

2024年10月10日

長崎の諏訪神社の秋の大祭おくんちも済み、街はまたもとの静けさを取り戻しています。
そんな中、ちょっと変わったいでたちの男衆が街を走り回っています。
紋付き羽織に唐人パッチの格好で、大福帳を抱えています。おくんちの各踊り町の担当者が「花御礼」にまわっている光景です。
おくんちでは、奉納の当番となった踊り町や出演するお知り合いに御祝いの「御花」を差し上げます。
前もって、各踊り町の世話役が「呈上札」とよばれる名刺を差し上げ、いただいた方は「お花紙」というのし紙に名前を記入して渡します。そして御祝いのお祝儀であるお花はその場で渡さず、踊り町の町事務所に届けます。
くんち期間中に、このお花紙をもらった店や家をまわっての庭先回りをおこなうのです。これはもちろんそれぞれの商売繁盛や除厄・招福祈願を願ってのことです。
そして、くんちが終わると、紋付き羽織に長着のうしろをはしょって、下には唐人ぱっちといわれる所謂すててこをはいて、足袋に草履履きで、お花をいただいた「花御礼」の札を配ってまわるのです。お花をいただいた方々への御礼です。
この光景もなかなか風情があって、大変おもしろいのです。



◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。 https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ ◎インスタグラム https://www.instagram.com/kofukuji_nagasaki/                                    

瓢箪

おくんち

2024年10月6日

長崎の氏神諏訪神社の秋の大祭「おくんち」は10月7日より9日までの三日間。
おくんちとは、「お宮日」または「お九日」を「おくんち」とよぶのです。

諏訪神社は「厄除け」の「諏訪大神」、「縁結び」の「森崎大神」、「海上安全」の「住吉大神」を祭る大社です。
長崎では、「お諏訪さま」とか「お諏訪さん」とよんでしたしまれていて、大きな催事である結婚式や宮参り、厄払いなどをお諏訪さんでという人が多いようです。
「おくんち」は、そのお諏訪さんのお祭りで、七日は「お下り」。三大神が御旅所までおでましになり、九日の「お上り」で、また諏訪大社におかえりになるのです。
その三大神に、「踊り町」が、各町内の出し物を7年に一度当番がまわってきて、奉納します。その奉納には、よく知られている蛇踊りがありますが、七年に一度の当番制ですから、毎年蛇踊りが観られるというのではないのです。

おくんちで、長崎は一斉に秋色となります。
どんなに寒くてもおくんちまでは単衣で、おくんちが済むと袷となります。
また、家のしつらえも、6月1日の「小屋入り」という、おくんちの奉納の稽古始めの日をさかいに夏座敷となり、おくんちにあわせて冬座敷となります。



◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。 https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ ◎インスタグラム https://www.instagram.com/kofukuji_nagasaki/

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