瓢箪言葉のつれづれ

「柚餅子(ゆべし)」

12月になって急に寒くなってきましたので、それっとお野菜屋さんに大振りでキズのない、綺麗な柚を手に入れてもらい、柚餅子作りをいたしました。

まず柚のなかをくりぬいて柚釜を作ります。そこに味噌などを詰め込んで蒸し上げ、寒干しを数ヶ月します。
柚餅子と云えばすぐに思い出されるのは石川県輪島の「丸柚餅子」です。
柚釜に刻んだ柚の皮や、餅米粉、砂糖を混ぜてつめたものです。輪島塗の行商人の携帯食として、また上客への土産にしていたので、全国にその名が知られるようになったのだそうです。
また柚の皮、味噌、餅米粉、上新粉、醤油などを混ぜて蒸して竹の皮に包んだ愛媛県の棒柚餅子も有名です。

興福寺の柚餅子は、島原の白味噌と赤味噌、刻んだ胡桃、砂糖を混ぜて柚釜につめて蒸し上げ、一つ一つを晒の布に包んで、軒先につるして約3ヶ月ほど寒干しをします。3月上旬に暖かくなりだすとおろして、布から取り出し密封して冷蔵庫で半年ほど熟成させるのです。

薄く切ってお茶請けにもよし、またお酒の肴としても珍味です。
切ったものを盛りつけると、まるで唐墨のようで、もどき料理の一品でもあります。




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