言葉のつれづれ
ホーム » 言葉のつれづれ
瓢箪

初時雨

2017年11月24日

托鉢の衣を濡らし初時雨 西沢信生

初しぐれとは、秋から冬にかけて一時的に降ったり止んだりする雨や雪のことをしぐれといい、その年の冬の、初めてふる時雨のことを初時雨といいます。
いよいよ冬が来たと感じさせる風情ある言葉です。


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
興福寺のyoutube br>

瓢箪

炉開きの椿

2017年11月17日

11月は口切りの茶事、炉開きの茶事が開かれ、茶人にとっては嬉しい季節です。正月と同じくお祝いの季節だからです。
無病息災を願う亥の子餅をいただきお茶をいただく、何よりの楽しみです。
茶席の床には、秋草にかわり枝物の花が生けられます。その主役はやはり椿。
境内には、「初嵐」「鎮信」「白玉」そして「加茂本阿弥(かもほんなみ)」等の早咲きの椿が咲き出しました。いずれも白色で、お床に飾られた姿は炉開きに相応しい凛とした美しさです。
椿は、茶花としては開花したものは使わず蕾のままを生け込みます。そして椿の添えとして活躍するのは照り葉です。化粧柳や雪柳、瑞菜、柏葉紫陽花などの紅く染まった葉は椿とともに風情があります。

画像は、「加茂本阿弥椿(かもほんなみ)」
椿の中でも、群を抜く美しさ。別名「窓の月」。白椿の王様です。端正で重厚な花の姿と、濃緑の葉の美しさは何とも言えません。  


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
興福寺のyoutube br>

瓢箪

南音(なんいん)来る!

2017年11月11日

南音コンサート
と き:11月16日(木) 18時開場,18時30分開演
ところ:興福寺本堂
チケット:前売り3,000円
 興福寺・浜屋プレイガイドで発売中

出演者:陳 思来(南音琵琶)、 蔡 雅艺(二弦、尺八等の楽器と歌)

南音 - 中国福建省・泉州に生まれた悠久の歴史を持つ室内楽。琵琶、三弦、洞簫(縦笛)、嗩吶(チャルメラ)、拍板(打楽器)などを使って閩南語(びんなんご)で歌う。
中華伝統音楽の生きた化石と言われ、2009年にユネスコに「世界人類無形文化財代表作」の1つと指定されました。

陳 思来
 南音琵琶奏者。2006年?南南音生態研究のプロジェクトに参加し、泉州地域における百ほどの南音演奏団体を取材し、多くの南音アルバムの録音と出版に携わる。2015年に「南音雅芸」とともにスイスジュネーブ国連主催の南音文化交流に参加
蔡 雅艺
 幼少から南音を学び、南音の楽器(琵琶、二弦、三弦、尺八など)や歌の演奏伝統を受け継いでいる。特に、「風骨」という南音の最も伝統的な歌唱法を継承したうえ、演奏実践において絶えずに芸術性を追求し、その独特な演奏芸風によって南音音楽業界で注目されている。


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
興福寺のyoutube ]

瓢箪

口切りの茶事

2017年11月1日

11月の声をきくと、つい先日までの暖かさがうそのように、吹く風も冷気がまじり、日の長さも短くなって来ました。
立冬は11月初旬。霜月の意味は草むらに霜がおりはじめる月だから。
この時期、お茶では、茶の正月を祝う口切りの茶事が行われます。
5月、その年の新茶を摘み、茶壺に詰めて封をします。摘んだお茶をすぐにいただくのではなく、適当な期間ねかせておいて、味が落ち着いたものを味わうためです。
11月、茶道のそれぞれのお家元では、招いたお客様に茶壺の封を切り、臼でひいた茶をたてて差し上げる茶事が催されます。
興福寺では11月1日、新しく缶を開けてお茶を点て、仏様にお供えして皆でいただきます。この時期ならではのお茶を楽しむことができることの幸せを感謝します。


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
興福寺のyoutube

2017年11月の記事
過去の記事