言葉のつれづれ
ホーム » 言葉のつれづれ
瓢箪

夏越しの大祓

2017年6月20日

6月30日は夏越祓(なつごしのはらえ)の日。
長崎の氏神諏訪神社ではお祓いの儀式が行われます。
一年の半分の折り返しの月にあたって、この半年の罪や穢れを祓い、残りの半年の無病息災を祈るのです。

さて、この30日、京都では必ず食するのが「水無月」。
三角形の白いういろうの上に小豆をのせた和菓子で、三角は氷りを表し、小豆あんは悪魔払いを意味します。
昔、朝廷では、氷室(ひむろ)から取り出した氷を口にすると夏やせをしないといわれ、臣下にも配られたようです。
しかし、一般庶民には氷など手にはいることもないので、このお菓子ができたのだとか。
三角形の真っ白なういろうでかち割りの氷を表現したのですね。そういえば、京都の北山には氷室の地名が残っています。

なにはともあれ、今年の半分を無事に過ごせたことを感謝し、また夏の暑さをのりこえられるようにと水無月をいただきましょう。


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
興福寺のyoutube

瓢箪

紫陽花の主菓子

2017年6月12日

紫陽花が見頃のこの季節。花を愛でながらいただくお抹茶は紫陽花文様のお茶碗に、お菓子は「紫陽花」の主菓子をおだししています。
茶席では、紫陽花に紫陽花を重ねるのは好まれませんが、略式のお席ですからお許しいただいています。

さて、今月16日は和菓子の日(1979年全国和菓子協会制定 )
平安時代、国内に蔓延した疫病除けのために、848年、仁明天皇が元号を「嘉祥」とあらため、6月16日に16の数に因んだ菓子を神前に供えて、除厄・疫病退散・健康招福を願ったといわれています。
その後室町時代には慣例の行事となり、また江戸時代には、江戸城の大広間に集まった大名や旗本に数万個の菓子を配るという儀式もあったようです。
町方でも、「 嘉祥食 ( かじょうぐい )」 と呼んで、和菓子を食べて疫病退散・健康招福を祈願する行事として盛んに行われたのだそうです。

なにはともあれ、和菓子をいただいて健康招福祈願とは、スイーツ好きの人にはたまらない行事です。


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
興福寺のyoutube  

瓢箪

梅雨~雨にけむる花たち

2017年6月8日

長崎も梅雨入りしました。
梅雨の雨はうっとしいものです。古来より、その雨にさえ日本人は楽しむこころをもっていました。
梅雨の語源は、梅の実が熟すころであるという説があります。
またこの時期は黴(かび))が生えやすいことから「黴雨(ばいう)」と呼ばれ、これから同じ音の「梅雨」になったとも云われています。
この時期はものが傷む時期。調理の際には十分注意したいものです。

境内は山紫陽花や額紫陽花、手まり型紫陽花など見頃です。また、半夏生も満開です。どうぞおでかけください。


梅雨寒や句屏風をたて香をたき 武原はん女



◎画像は、半夏生と山紫陽花の「柏葉紫陽花」。葉が柏の葉に似ている所からの名前です。ピラミッド状に咲いて、これも真っ白から色が変化します。


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
興福寺のyoutube

瓢箪

紫陽花季~雨を待つ紫陽花たち

2017年6月3日

赤寺へ行こう

「紫陽花季~雨にけむる花たち~」

今年の紫陽花季は6月4日をもって終了しましたが、今が見頃の紫陽花ですので、まだ展示しております。どうぞお出かけ下さい。
でも、山紫陽花たちはそろそろ終わりを迎えますので、お急ぎ下さい。
山紫陽花の女王「紅額」や「紅(くれない)」は、白からまさに紅色にへんげして、それはそれは美しい姿で、誇らしく風に揺れています。
他には、「美里八重」「伊予てまり」「伊予の残雪」「乙女の舞」「石鎚の光」「白花香り」等々、風情のある名前も楽しんで下さいませ。
山紫陽花が終わる頃、東明燕の手まり型紫陽花や額紫陽花が満開を迎えます。

紫陽花を愛でた後は、どうぞ紫陽花の主菓子とお抹茶で一服どうぞ。

紫陽花の変化(へんげ)を何度でもご覧頂ける「紫陽花パスポート」も発売中です(500円ー6/30まで何度でも入山可)。どうぞ、お誘い合わせのうえご来山くださいませ。

◎画像は、山紫陽花の「柏葉紫陽花」。葉が柏の葉に似ている所からの名前です。ピラミッド状に咲いて、これも真っ白から色が変化します。


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
興福寺のyoutube  

過去の記事