言葉のつれづれ
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瓢箪

夏はすずしきように

2018年7月23日

猛暑日が続くこの頃ですが、興福寺は山門や庫裡玄関、そして庫裡の仏間などは案外涼しい風が吹いて過ごしやすいのです。

蒸し暑い夏を如何に快適に過ごすか、昔の人たちは様々な知恵で涼しさをとりいれようとしました。
襖や障子を取り払い、御簾戸をはめ、簾を吊す。また毛氈をとり、夏茣蓙を敷く。
敷物や掛け物も涼やかなものにしたり、うつわや花いれも篭ものやギヤマンを用います。
クーラーなどで肌に感じる涼しさよりも、わずかにゆれる簾をみて風を感じるという、自然の中にとけ込んでいくという工夫をしました。
「夏はいかにも涼しきように」とは茶の祖利休居士の言葉です。
目に映じ、耳に聞く涼やかさを考えて、しつらえてみてはいかがでしょう
でも、水分はしっかりととるようにいたしましょう


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

瓢箪

蓮の花さく

2018年7月16日

境内の黄檗池に浮かぶ睡蓮が満開です。来山者の中には睡蓮と蓮との違いがわからない方が案外多くてびっくりです。
解りやすく言えば、水面に浮かぶように咲くのが睡蓮で、水面からにょきっと長くのびた芯の先に花を咲かせるのが蓮です。
よく見ると睡蓮も蓮もお花は随分と違います。

蓮の花を「はちす」ともいい、花托の形状が蜂の巣ににているからで、 「はす」はその転訛。 地下茎は「蓮根(れんこん、はすね)」で、黄檗宗祖 隠元禅師が伝えたとされています。
また「れんげ」ともいって、この蓮の花の上に仏様がお座りになっている 絵をよくみます。
童謡の「開いた、開いたれんげの花が 開いた」とあるのは、このはすの ことで、よく蓮華草(れんげそう)の花が「ひいらいたぁ」と間違えられます。


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

瓢箪

極暑

2018年7月10日

日本全国にわたって大きな被害がでたこの長雨。被害にあわれた皆様には心よりお見舞い申し上げます。
長崎も特別警報が出されましたが、興福寺では、裏山の大木が大量に山津波のように倒れてきて、大きな被害となりました。昨日から、大木の伐採工事がはじまりましたが、今日はお天気になったので、作業もはかどることでしょう。
今朝から蝉の鳴く声がしていましたので、梅雨明けも近いのではと安堵しています。

さて、夏のもっとも暑い日々を「極暑」といいます。
暦の上での「大暑」は、二十四節季の一つの「小暑」のあとの十五日目で、7月23,24日ですが、さて、梅雨明けは?


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

瓢箪

七夕と乞巧奠(きっこうてん)

2018年7月2日

七夕とは七月七日の星祭り。
中国から伝わった織姫・牽牛の星伝説に由来し、日本の豊作を願う祈りに取り入れて奈良時代に年中行事に定められました。 江戸時代には、庶民に広がり家庭の無事と、豊年や習い事の上達を願うまつりとして各地で特色のある飾りが伝わっています。
松本市では、宮参りのときの着物を七夕人形に着せてお飾りします。
「貸し小袖」ともいわれ、七夕さまに着物を「お貸し」すると裁縫上達、小袖がふえる、良縁に恵まれるとされています。
また、梶の葉は、短冊の原型といわれ、天皇が御歌を梶の葉に書いて笹に飾ったのが始まりと伝えられています。 梶の木は、古代から神に捧げる神木として尊ばれ、和紙の原料になるほか、神前に供える食物の器にも用いられました。


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

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