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瓢箪

興福寺住職が作法本を上梓

2018年8月23日

8月30日、興福寺住職松尾法道著「龍が住む赤寺の教え「運気の代謝」があがる!日常作法のコツ」が文藝春秋より出版されました(\1,350+税)。


「この本には生活習慣や心の整え方、人や仏さまとのおつきあいまで、 日常作法について53のコツがのっています。パラパラとめくってみて、心にとまったことばがあったらそれは、あなたの運気をあげるヒントです。」カバー推薦文  

◎本誌には龍が運を呼ぶ興福寺の願掛け、御朱印つき
全国書店、電子書籍、Amazonでも発売中。
◎「文春オンライン」(http://bunshun.jp/)にも関連記事掲載。
  ◎女性誌「CREA」のWEBサイト(http://crea.bunshun.jp/)で、 本の紹介記事を掲載(8/30公開予定)
どうぞ皆様、一家に一冊、お子様、お孫様にもそれぞれ一冊お備えくださいませ。






◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

瓢箪

立秋

2018年8月16日

お盆の精霊流しが終わりました。
長崎のお盆は夜に墓参をいたします。長崎ならではの習慣で、寺の裏山に並ぶ墓に、それぞれの家紋を記した提灯が灯ると、それはそれは美しい景色です。灯したお提灯の数が多いところは初盆を迎えたご一家です。

さて、お盆も済むと急に秋の気配がしてきます。
本年の立秋は8月8日でしたから、暦のうえではすでに秋。今日は暑さも気のせいか少しやわらいだような、また雲のようすもなんとなく秋の気配です。

本堂では育てている鈴虫の音色が涼やかに響いています。
胡瓜や茄子、リンゴ等に、朝からのたっぷりの霧吹きでのシャワーが なによりのごちそうのようです。
拝観に訪れた外国の方々は不思議そうにケースをのぞかれています。 もちろん、外国では虫を育てるなどないことでしょうから。



◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

瓢箪

盂蘭盆会

2018年8月12日

興福寺盂蘭盆会法要
8月14日:11時、13時30分、19時
8月15日:11時、13時30分
於大雄宝殿(本堂)
上記の時間に先祖供養を皆様とともにいたします。ご都合のよろしいときにおまいりくださいませ。

盂蘭盆会はご先祖を供養する法要です。
長崎では、自宅のお仏壇に菰(こも)といわれる藁(わら)で作った敷物を敷いて、お菓子や果物、お野菜などをお供えします。
そして、14日の初日には「迎えだご」」、15日には「送りだご」を供えます。だごとは白玉粉で作ったお団子で、しっかりとねった白玉粉を丸め、人差し指と中指二本でぐっとうえから押さえます。するとこの二本の指のかたちが「人」という字になり、ご先祖を意味するのです。
このお 供えものと一緒に、細長い枝のようなものも二種類供えます。これは帰ってこられるご先祖に使っていただく「お箸」と「杖」です。また、ほおずきはあちらに帰るご先祖の足下を照らす提灯のかわりです。
墓参は、初盆以外の方は14日と15日にお参りします。
長崎のお盆は、なによりも墓参を夜にするのですから、皆様びっくりなさいます。
さらにお墓では花火や爆竹をしてご先祖を迎えるというのですから、他では考えられない習慣です。
やはり、中国文化の大きな影響です。
長崎では、山の斜面にお墓があり、上に行けば行くほど格式の高い墓と言われてきました。暗闇にそれぞれの家紋をいれた紋提灯が灯されるとそれは大変美しい光景です。
お盆が終わると長崎は一挙に秋を迎えます



◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

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鈴虫の

2018年8月9日

8月8日は立秋。夏から秋へと移り変わる時期ですが、まだまだ酷暑の日が続きます。立秋の翌日から「残暑」となります。
立秋に特別いただく物はありませんが、南瓜や茄子、ししとう、インゲンなど旬のものをいただいて夏ばてしないよう注意をいたしましょう。

興福寺の本堂では、鈴虫がさわやかな鳴き声を響かせています。
りーんりーんと、鈴を振るように続けて鳴く虫で、古来から美しい鳴き声が愛されてきました。江戸時代には虫売がいて、鈴虫や松虫を虫篭にいれて夜店などで売っていたそうです。
毎朝、胡瓜や茄子,りんごと、霧吹きでのたっぷりのシャワーが鈴虫にはなによりのごちそうのようです。


鈴虫の四角に鳴かせをりし籠   稲畑汀子



◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

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百日紅(さるすべり)

2018年8月1日

百日紅(さるすべり)は花の開花時期が百日間ほどあるので、百日紅と書き、「ヒャクジツコウ」と読みます。
白い色のは百日白「さるすべり」ですが、正式には「ヒャクジツハク」と言い、大変珍しいのです。
よく茶室などの床柱にすえることが多いさるすべりですが、木の幹の肌がツルツルしているので、木登り上手な猿でさえ滑り落ちるかもしれないというところから「さるすべり」というのだそうです。

興福寺の山門を入ると正面に、斎藤茂吉の歌碑があります。
「長崎のひるしずかなる唐寺や
    おもひいづればしろきさるすべりの花」
この歌碑の建立にあわせて、長崎市が白のさるすべりを植樹してくださったのは50年ほど前のこと。
もともと東明燕の池のそばに大きな百日紅があって、茂吉はこれをうたったのではないかと言われています。
さだまさし氏の小説「解夏(げげ)」の終盤、「興福寺の珍しいさるすべりの白い花が咲いたそうだから見に行こう」というシーンにも登場です。
しかし、この映画撮影以後、花つきが悪くなってしまい、一体どうしたのだろうと毎年頭をひねっています。



◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

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