言葉のつれづれ
ホーム » 言葉のつれづれ
瓢箪

神無月

2018年9月30日

10月は「神無月」といい、語源には諸説ありますがよく言われるのは、「神のいない月」。
全ての神様が出雲に集まって一年の事を話し合うために、出雲以外には神様はいなくなるというのです。実際に、出雲では10月を「神在月=かみありづき」というのだとか。

またあるいは、この月に稲刈りをして五穀豊穣を願う、ということから神無月の無は「の」という意味の「神の月」と、いう説もあります。
さて、どちらがもっともな説か、「神様」におたずねしてみましょう。

神無月の長崎では長崎の氏神諏訪神社の大祭おくんちがあります。
7日~9日の三日間で、それはそれは大変賑わいます。
どうぞ、お出かけください。


興福寺では、「月の奉行」観月宴や九州国立博物館鑑賞バスツアーなどの催事があります。詳細はこのHPの「お知らせ」で。 br>

◎興福寺住職の本「運気の代謝があがる!日常作法のコツ」は増版が決まりました。どうぞ書店でお手にとってみてください


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

瓢箪

お精進

2018年9月27日

暑さ寒さも彼岸までというように、お彼岸も済むと、朝からは冷涼な空気が漂い、日中の雲一つない青空に秋の深まりを感じます。

26日が結岸(けちがん)といい、お彼岸の最終日です。
彼岸中は各寺院でご法要があり、精進料理でのお斎(とき)がふるまわれます。お煮しめや白和えなどの和えもの、おにぎり、いなり寿司などがその献立です。
精進料理とは、もちろん、お肉やお魚を一切使わない料理で、お野菜や乾物、海草、穀物などで調理します。これは、お釈迦様の殺生を禁じられた教えにしたがうもので、仏道修行に励むものへの戒律であります。

よく、精進料理は手間がかかって大変と言われる方がおおいのですが、なによりも、お肉やお魚のように臭みをとったり、血抜きしたりなどの手間がかからないだけ、簡単なのです。
秋茄子は、昆布出汁で炊いて、そのままさまして一晩おくとまったりとしたお味がしみこんで、茄子の味そのものをいただけるのですから、こんなに手間のいらないものはありません。また、油で揚げて、熱々を生姜醤油につけ込めばこれもまた美味で、簡単です。
台湾では、いまでも月一度は精進料理をいただくのだとか。
私たちも、台湾の方々のように、たまには精進にして、改めて食べ物への感謝の心を持ちたいものです。

画像は諫早市の性空寺様の普茶料理です。


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

瓢箪

中秋の名月

2018年9月24日

今年は9月24日が中秋の名月。
あいにくお天気が悪く、月を愛でることは出来ないようです。
中国では、親類や友人に月餅を送る習わしがあって、この時期、名店の月餅屋の店頭には、たくさんの御客様が行列をつくるのだそうです。それは、五穀豊穣や家庭円満などを願ってのことです。
「今月の一品」の月餅は、胡麻の餡に玉子の塩漬けがはいったもので、黒い餡に黄色い玉子はまさに夜空にうかぶお月様です。
さて、今夜は、テレビも消して夜空に登る月を眺めながら、丸い月餅を皆でわけあって、家庭円満を願いましょう。


◎10月7日NAGASAKIココウォークで、興福寺住職の出版記念トークショーが開催されます。詳細は当HPの「お知らせ」を。


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

瓢箪

秋彼岸

2018年9月20日

9月20日は彼岸入り。
お彼岸は、夏のお盆と同じように、私たち日本人のくらしの中に深くしみこんでいる懐かしい年中行事の一つです。それだけに、形だけに終わらせず、心から亡き人への冥福を祈ると共に、自らを省みて、ご先祖への感謝と報恩の日々を送りたいものです。

さて、ここで墓参の心得を。
墓参の折り、先ずは、本堂のご本尊様にお参りをされてから各自のお墓にお参りなさいますよう。
長崎には墓檀家という習慣があり、「旦那寺と墓所の寺とは別」とお考えの方もおられましょうが、何よりもご先祖の墓所を御守り下さるのは当山のご本尊様です。
どうぞ、ご年配の方は率先して、長崎の善き伝統である墓参の作法を若いご家族にお伝え下さいますよう節に希望しております.

興福寺秋彼岸会 9月22日 午後2時 於大雄宝殿(本堂) どうぞお参り下さいませ



◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

瓢箪

重陽の節句

2018年9月18日

9月9日は重陽の節句。
古来、菊の花に着せ綿をして、その綿にかかった朝露をしぼって飲むと不良長寿がかなったという故事にちなんでの催事です。
菊花を酒にいれた「菊酒」を飲みながら、菊の花を愛で、菊の歌を詠み楽しんだそうです。
今の時代では、この9月に菊を愛でるにはまだはやいですが、今宵は菊花と冬瓜の和え物や菊酒で一夜を楽しんでみましょう



◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

瓢箪

龍が住む赤寺の教え

2018年9月11日

8月30日に発売となりました興福寺住職の本は全国書店、電子書籍等で発売中です。

本の表紙のモデルさんは、長崎島原の猪原金物店のお嬢様が務めていただきました。
この猪原金物店は、島原の森岳町にあり、大変風情のあるお店です。
そしてこのお店には実は龍伝説があるのです。お店の表看板の上の漆喰壁には龍の彫り物があり、また店内のギャラリーの床の間には龍神様が祀ってあります。
たまたまお願いをしてモデルになっていただいたのですが、龍にまつわるお寺と島原の龍伝説のあるお店とが、不思議な縁で結ばれているようです。



◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

瓢箪

補施(ポーゼ)

2018年9月8日

崇福寺での中国盆「普度勝会」では 三日間、朝から4回の読経があり、全国から参集した福建省出身の檀家さんたちと先祖供養を行いました。
最終日の夜は、お金を意味する金山銀山を燃やして、賑やかにお盆も終わりました。
そして最終日から二日目所謂お盆の五日目は補施(ポーゼ)という法要が行われます。
これは、ご先祖の中には高齢者や傷害を持った人もいて、お盆には到着が間に合わないので、二日遅れでご法要をするのです
中国盆が終わると、長崎では「今年の夏も終わり」と感じるのです



◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

瓢箪

中国盆~普度勝会(ふどしょうえ)

2018年9月5日

9月5日より鍛冶屋町の崇福寺で中国盆が始まりました。
旧暦の7月26日からの三日間。崇福寺は中国福建省出身者の菩提寺で、全国から福建省の華僑達が参集します。
境内に、大きな赤いランタンを沢山飾り、この世に帰って来るご先祖を迎えます。
そしてお盆中ゆっくりと過ごしてもらうためのホテルや風呂屋、床屋、劇場、レストランなどをかたどったミニチュアの箱家も用意します。お供え物は、野菜や乾物、果物などが沢山用意されて毎日とりかえて供えられます。
最終日には、豚の頭やら鶏を丸のまま茹でたもの、ご飯などそれはそれは豪華なお供え物です。
また、お金を意味する円筒状の「金山・銀山」が100個ほど用意されて、最終日の夜、あの世に帰っていくご先祖にお金を持たせて上げようとこの金山銀山を境内ですべて焼いてしまいます。
中国盆がすむと、長崎では一挙に秋到来と感じるのです



◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ

2018年9月の記事
過去の記事