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瓢箪

曼珠沙華

2021年9月28日

このところ朝は涼気が流れ、さわやかな空気が肌をつつんでまさに秋の色
境内もススキがゆれ、あちこちに曼珠沙華や鶏頭の花が咲いています。 鶏頭はインド原産。ヒユ科の一年草。
うちでは水もやらず、肥料もやらないのに毎年花を咲かせてくれます。鶏頭の名の通りに鶏のとさかのような花穂が特徴です。


北原白秋作詞 山田耕筰作曲
「曼珠沙華」
ゴンシャン ゴンシャン どこへ行く
赤いお墓の 曼珠沙華(ひがんばな)
今日も手折りに きたわいな

ゴンシャン ゴンシャン 何本か
地には七本 血のように
ちょうどあの児の 歳の数

ゴンシャン ゴンシャン 気をつけな
一つ摘んでも 日は真昼
ゴンシャン ゴンシャン なし泣くろ
いつまで取っても 曼珠沙華
曼珠沙華

恐や赤しや まだ七つ


ごんしゃんとは、白秋の故郷福岡柳川の方言で「良家のお嬢さん」と言う意味です。


◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ
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https://www.instagram.com/kofukuji_nagasaki/

瓢箪

秋彼岸

2021年9月18日

秋のお彼岸は9月20日が入りです。
今日もぼちぼちと墓参のお客様が来山されています

寺町通りには墓参用の花や線香を売る店があり、またコンビニにも同じように線香と、生け込むばかりにまとめた花があります。

長崎の墓と言えば、寺の裏手の石段や坂を登り、ところによっては随分と裏山を登ったところにあるので、花や線香、水のはいったバケツをかかえて登っていくのは大変です。しかし、それでも長崎の方はよくお墓参りをされると思います。

さて、お彼岸ですので、墓参の心得を。
墓参の折り、先ずは、本堂のご本尊様にお参りをされてから各自のお墓にお参りなさいますよう。
長崎には墓檀家という習慣があり、「旦那寺と墓所の寺とは別」とお考えの方もおられましょうが、何よりもご先祖の墓所を御守り下さるのは当山のご本尊様です。
どうぞ、ご年配の方は率先して、長崎の善き伝統である墓参の作法を若いご家族にお伝え下さいますよう節に希望しております.

興福寺秋彼岸会は9月22日午後2時からですが、春と同じように縮小しておこないます。また法要あとのお斉(おとき=お食事)は中止いたします。
これまで同様、十分な感染症対策を講じますが、ご参詣の折には、各自皆様方も万全なる対策にてお越しくださいますよう、またご無理のないようにお願いを申し上げます。         


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夜顔

2021年9月12日

住職の好みで、境内には白と紫色の花が多いのが興福寺です。
椿や木槿等の殆どは白色。その中でも特に高貴な白さでお気に入りは夜顔です。
夜顔はその名の通りに夕方から花が開き、朝にはしぼんでしまいます。
熱帯アメリカ原産で, 明治頃に渡来したと言われています。つる性植物で、5月の連休頃に種まきをしますと9月頃に開花します。

夜顔を「夕顔」という人もいますが、ユウガオはかんぴょうのもととなるウリ科の野菜で、花が似てはいますが別ものです。


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重陽の節句

2021年9月9日

9月9日は重陽の節句。
この日は、菊を生けて愛でたり、菊花をうかべたお酒を飲んだりして不老長寿を願いました。前夜の8日には菊の花に綿をかぶせ、翌朝、朝露を含んだ綿で身体を清めてやはり健康を願ったのです。
というのも、古代中国では、9と言う数字は奇数の陽の数字で、数字が大きいほど陽の気が大きくなる、それも9月9日と、二つも9が重なるので大変不吉な日と言われていました。
そのため、古来から頭痛や眼病に効能があり、寿命を延ばすといわれていた菊を重陽の日にはいただくようになったのだそうです。
日本では、お刺身に菊の花がそえられていますが、これは単に飾りではなく、菊花には殺菌作用があるので、生魚には必ずそえているのです。
しかし、意味合いはどうあれ、お酒に菊の花びらをうかべていただくなど、大変風流ではありませんか。


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補施(ポウゼ)

2021年9月7日

中国盆は普度勝会(ふどしょうえ)といい、旧暦の7月26日からの三日間. その年の暦によって日程がちがってきますので、今年は9月2日からでした。
長崎には四ヶ寺の中国寺があり、それぞれ中国の出身地別に創建されています。
その唐寺四ヶ寺で普度勝会は行われていましたが、戦争や様々な理由で中国人たちが本国へ帰ってしまいましたので、現在中国盆を行っているのは福建省出身者の菩提寺崇福寺だけとなりました。

しかしこのコロナ感染の状況で昨年に続き今年も法要は中止となりました。
例年ですと、全国から福建省出身者が参集し、賑やかにご法要が行われます。
その中国盆の最終日の翌々日が補施です。つまり初日から五日目。
これは、ご先祖には高齢者や体に障害を持った人もいて、その方たちは普度勝会に間に合わない、というので、五日目の日にその方たちのためにご法要をするのです。

普度勝会がおわると、長崎は一挙に秋の景色になります

画像は一昨年の崇福寺普度勝会の様子です

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夏茶碗

2021年9月1日

9月となりましたが、ここ数日の暑さは相変わらず厳しいです。
墓参にご来山の檀家様もあせびっしょりでした

夏の茶席でおだしするお茶は、夏茶碗ともいわれる平茶碗を用います。
点てたお茶が冷めやすく、涼しい演出ができるからです。

お茶の初祖千利休は
「夏は、いかにも涼しきように。冬は、いかにも暖かなるように」と説いて、これこそが茶の湯の極意だと言われています。

その平茶碗もそろそろお終いかと思っていましたが、もう少し活躍してもらいましょう


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