興福寺紫陽花季~雨にけむる花たち
2024年5月23日
赤寺へ行こう
第37回紫陽花季~雨にけむる花たち~
青竹に四葩(よひら)いろいろ寺座敷 石尾眞知子
本年は黄檗宗開祖隠元隆琦禅師が渡来されて370年になります。
隠元禅師の来日は、当時の日本仏教界に新風を吹き込むと同時に、日本の社会に書画、建築、工芸をはじめ、料理や食事法、煎茶など生活文化にも先進の思想や技術を伝え、その影響は現代に至っております。
特に禅師が伝えた釜炒りの技法は瞬く間に日本全土に広がり、それまで上層階級に限られた茶の湯が、茶を楽しむ煎茶として広く定着していったのです。
興福寺では恒例の「第37回紫陽花季~雨にけむる花たち」を、そして日本に煎茶文化を伝えた禅師にちなんで「第15回興福寺文化祭~茶市」を別紙の通りに開催いたします。
茶市では、修復を終えた当山所蔵の隠元禅師の書を皆様にご披露いたします。これは、長崎市文化財の三幅対で、来日されてすぐに書かれた大変貴重なもので、興福寺後山の若緑や鳥の声が聞こえてくるようです。是非お楽しみになさってくださいませ。
梅雨の風物として古くから愛されている紫陽花。境内には珍しい柏葉紫陽花や紅額、白花紫陽花等約1000鉢以上の多様な紫陽花たちがご来山をお待ちしております。
花を愛でたあとは、お抹茶を一服どうぞ。主菓子の「紫陽花」は長崎の名舗寿福製で当寺のオリジナルです。
また、紫陽花のへんげを何度でもご覧頂けるように「紫陽花パスポート」を発行しました。
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どうぞ、お誘い合わせのうえご来山くださいませ。 合掌
◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ
◎インスタグラム
https://www.instagram.com/kofukuji_nagasaki/
山紫陽花咲き出す
2024年5月13日
境内の山紫陽花(ヤマアジサイ)が咲き出しました。
長崎の鳴滝に勉学塾を開いた医学者シーボルトが、いずこかの寺よりもらったのが山紫陽花。それを母国に持ち帰って、今のような西洋紫陽花に品種改良されたと言われています。
西洋紫陽花の華やかさとは違って、可憐で楚々としたその姿は、日本女性の慎ましやかさをあらわしているかのようです。
いずこかの寺というのは、さてはて一体どこの寺でしょうか?
鳴滝に近いといえば臨済宗春徳寺ですが、以前先代住職にお尋ねしてみましたが、どうも違うようです。
山紫陽花の種類は約600とも700とも言われています。
境内の山紫陽花は約110種。山紫陽花の鉢植えは約1000鉢です。
開花状況はその都度ホームページでお知らせします。
画像は山紫陽花の「柏葉紫陽花」。咲き始めはご覧のように白、そして紅く染まっていきます。
興福寺の紫陽花まつり「紫陽花季(あじさいき)~雨にけむる花たち」は
5月24日より6月9日まで開催です。
風炉のころ
2024年5月1日
五月。
茶席では炉を閉じて風炉となります。釜や炭は炉の時期よりこぶりのものを揃えます。
お床では、篭やぎやまんの花入れを使って、涼やかにお客様をもてなすしつらえを心得ます。
冬は暖かく、夏は涼しくがもてなしの基本です。
豊臣秀吉が鷹狩りに出かけた際に、のどが渇いたので近くの農家で茶を所望しました。ぬるめの、薄いお茶がたっぷりと湯飲みでだされました。のどが渇いていた秀吉は一気に飲み干し、もう一杯所望しました。
すると、一杯目とお茶の濃さや温度、量が違っていたのに気づいた秀吉は、十分にのどの渇きはとれていましたが、試しに参杯目を所望しました。すると、熱く、濃いお茶が少しでてきました。お茶の濃さや温度をその都度違えてだしたこの小僧を、秀吉はそのまま連れ帰って家来としました。その者がその後の秀吉の重臣のひとりとなったことは言うまでもないことです。
◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
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2024年5月の記事
24/05/23
興福寺紫陽花季~雨にけむる花たち24/05/13
山紫陽花咲き出す24/05/01
風炉のころ