言葉のつれづれ
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瓢箪

桃のちから

2025年3月27日

東明燕の満開だった花桃もそろそろ終わり.。
今は亡き先代住職は、花桃のころになると桃酒を仏壇にお供えしておりました。
桃酒といっても、日本酒に桃の花びらを浮かべただけのものでしたが、お供えした後皆ですこしずついただいて、健康を願うのです。

古来より、桃は邪気をはらうものとされてきました。桃の枝でこさえた矢を射って邪気を払う儀式を行ったり、桃の花をちらした水や酒を飲んで無病息災を願うなど。
もとは、3月3日が西王母の誕生日にあたるために、西王母の霊力をもって邪気を払う様々な行事がはじまったようです。
また、日本の神話にも、黄泉の国にいるイザナミを追っていったイザナギが、鬼に追いかけられたときに、桃の実を投げつけて鬼を退治した話しもあります。

黄檗宗寺院には、「桃戸」があります。扉に桃の花や実を描いたもので、 厄を祓うという意味です。
さて、本当に桃にそのようなちからがあるのかどうか。



◎興福寺の動画は下記でご覧になれます。
https://www.youtube.com/channel/UCVLP7ZjT2kXlQts0DGjNZKQ
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瓢箪

墓参と竹線香

2025年3月23日

春のお彼岸も終わりました
墓参りにかかせないのは線香ですが、長崎では「竹線香」を用います。
インドや中国製のようなもので、竹ひごにお香がまぶしてあります。一袋が一回の墓参用で、140円と大変安く、仏具屋ばかりか、コンビニなどでも買い求めることができます。
線香の下の部分にはお香がまぶしてないので、水にぬれた線香立てにさしても、線香が途中で消えることはないのです。
また仏壇用の線香と違って、香りがたかいので、墓所からその線香の香りが寺町まで漂ってきます。しかし、この竹線香を自宅の仏壇には使いません。 自宅用と墓参用を分けて使うのは長崎だけではないでしょうか。



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春彼岸

2025年3月17日

水温むころといいますが、ここ数日は大変寒く、ご来山の観光客の方も震えておいででした。まだ暖かな日には遠いようです。
春の彼岸は17日が入り。
長崎の黄檗宗の寺院では、彼岸法要をそれぞれに日時を決めて行います。
彼岸入りは崇福寺、二日目は福済寺そして聖福寺様と続き、興福寺は22日に行います。ご法要は、長崎の黄檗寺院の住職達が参集してお勤めをいたします。
そして、ご法要でのあとはお斎(おとき=お食事)がふるまわれます。
興福寺でも黄檗宗独特の精進料理である普茶料理でおもてなしをいたします。
黄檗宗の普茶は、他の宗派のものとちがい、一人一膳のお膳でいただくのではなく、丸いテーブルを囲って、皆でわけあっていただくかたちです。 つまり、皆で「仲良く」というのが、普茶料理であり、これは黄檗宗祖隠元禅師の教えであります

興福寺春季彼岸会 3月22日(土) 14時
於興福寺本堂 大雄宝殿





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春あさし

2025年3月12日

ホトトギス・新歳時記によれば、「春にはなったが、なお寒さが残り、春色のととのわないころを春浅し」といいます。

境内の花桃はまだかたい蕾です。春とは名ばかりで、他の木々の芽は固く、まだまだ厚手の羽織るものをてばなせないこの頃です。
そのようななか、 野菜屋では菜の花や蕗の薹、空豆などの春野菜が顔をそろえて、なんとなくこころがうきうきしてきます。
過日の普茶料理のお席には、空豆やうるい、菜の花などを和え物にしておだしました。



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啓蟄(けいちつ)

2025年3月6日

二十四節気の第3節目で、3月6日頃を言います。
「啓」とは動作や行動を意味し、「窒」は冬眠の状態をいい、冬眠していた虫たちも土から顔をのぞかせる日です。
山々では鳥たちも鳴く声を聞かせ始めるころですが、境内にはすでに沢山の鳥たちがきて、梅や桃の実をついばんでいきます。
境内の老梅も満開。
梅の季語は「初春」。まさに春だと感じさせるここ数日の暖かさかと思いましたら、また寒さが舞い戻ってきました。
春あさしです。今月はお彼岸会も催されます。



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