長崎ランタンフェスティバル 媽祖行列到着式
2010年2月21日
「媽祖行列」
唐船が入港し、荷役が終わると船中にまつられた航海安全の女神「媽祖様」を船から揚げて唐寺に安置し、出航時に再び船に乗せる儀式。
この行列は、ドラやラッパを賑やかに鳴らし、十字路では厄払いをしながら進むという珍奇なもので、往時の長崎人はこの行列を喜んで迎えたそうです。
興福寺は唐寺のなかで最も古く、豊かな南京、蘇州、杭州などの船主や大商人が檀家となり、高僧隠元禅師が初めて住持され、眼鏡橋を架けた黙子禅師、近世漢画の祖逸然禅師など優れた文人僧が住職として活躍された歴史をもっていましたから、「媽祖行列」をはじめとする四季折々の中国の伝統行事もひときわ見事なものだったようです。
媽祖様を安置する「媽祖堂」は県有形文化財、現存する興福寺の建築物のなかでは最も古く、和風を基調として中国黄檗様式を採り入れた格調の高いお堂です。観客の皆様に、「媽祖行列」を通して長崎の文化形成に多大な影響を与えた中国文化の一端をあらためて認識していただければ、長崎の文化を大切に継承していく上でたいへん意義深いことであります。
「媽祖行列」菩薩揚げ 2月21日(日)午後5時頃到着
「媽祖行列」菩薩乗せ 2月28日(日)午後2頃出発