文化財 (9/10)
中島聖堂遺構大学門(長崎市所有) 県有形文化財
中島聖堂遺構大学門東京の湯島聖堂、佐賀県の多久聖堂とともに長崎聖堂は、日本三聖堂のひとつで最も古く由緒あるもの。儒者向井元升が正保四年(1647)に聖堂・学舎を開いたことに発し、大火類焼、一時衰退などあったが、元升の子元成が京より帰来したのでこれを迎えて再興、聖堂を正徳元年(1711)に竣成した。長年、中島川のほとりにあったので「中島聖堂」と呼ばれた。聖堂は長崎奉行の保護下にあり、壮大な構えであったが、明治初年に廃滅し、杏檀門と規模縮少した大成殿を遺すのみとなったので、昭和三十四年保存のため興福寺境内にに移築。門扉に大学の章句が刻まれているので大学門と呼ぶ。